マンションの防音リフォームの種類とは?効果や費用・注意点を解説
どんなに分厚いコンクリートで作られたマンションも、大きな音は隣に漏れてしまうものです。自分にとっては不快でない音も、隣人や上下階の人にとっては「騒音」となることもあります。
しかし、「自宅で楽器を演奏したい」「大音量で映画鑑賞をしたい」など、大きな音を出したい人もいるでしょう。
そこで、マンションの防音リフォームの種類や、それぞれの効果、費用を解説します。
マンションの防音リフォームは音の種類で対策が変わる
防音リフォームにはさまざまな方法がありますが、音の種類によってやるべき対策が変わってきます。話し声やテレビの音声は壁、足音は天井・床、外の騒音をカットしたい場合は窓への対策を行う必要があります。
マンションの部屋の中で大きな音を出す場合は、壁・床・天井・窓の全てを伝って音が漏れてしまいます。楽器を演奏したい人は、リフォームをするよりも1畳ほどの広さがある防音室を購入した方が安く済む場合もあります。
マンションの防音リフォームの種類
マンションの防音リフォームの種類を3つ紹介します。
床の防音リフォーム
防音性のある床材へ張り替える方法、既存の床材の下に音を吸収するマットを敷く方法の2種類があります。リフォーム費用は床材の張り替えが20万円~30万円、マットを敷く方法が床材を一度剥がす工事も含めて30万円~60万円かかります。音を吸収するマットを敷くほうが、防音性が高いです。
壁の防音リフォーム
壁の中に吸音材や遮音シートを入れる方法と、換気口を防音のものに変える方法があります。壁の中に吸音材などを入れる工事は20万円前後の費用がかかりますが、音漏れをしっかり防ぐことができます。換気口の取り替えは2万程度で済みますが、これだけでは部屋全体の防音性はあまり変わりません。
窓の防音リフォーム
窓を2重構造のものに変える、既存の窓にさらに内窓をつけるなどの方法があります。2重構造のものに変える方法は、窓ガラスを交換するだけなので、工事は数時間で完了します。費用は5万円~10万円が相場です。既存の窓にさらに内窓をつける工事は、7万円~15万円と、費用が少し高くなる上に工事が2~3日かかることもあります。こちらは、商品の種類によって防音性が変わってきます。
マンションの防音リフォームでの注意点
マンションの防音リフォームには、3つの注意点があります。
管理規則に従うこと
マンションのリフォームについては、予め管理規則を確認することが大切です。特に窓ガラスは共用部と記されていることが多いので、取り換えるには管理組合の許可が必須となります。リフォームに関する規則を確認の上、ルールに則って工事を進めましょう。
近隣への挨拶を忘れずに
防音リフォームの種類によっては、音や専門業者の出入りで近隣住民へ迷惑をかけてしまうこともあります。トラブルを防ぐためにも、工事内容や工期について事前に説明し、理解を得ておくことが大切です。
思うような防音効果が得られないこともある
音の種類や音量によっては、防音リフォームをしても思うような効果が得られないこともあります。防音リフォームは音を完全にシャットアウトできるものではないので、リフォーム会社とよく相談した上で、目的に応じたリフォームを行うようにしましょう。
防音対策で騒音トラブルのない生活を手に入れましょう
マンションなどの集合住宅で一番多いトラブルが「騒音」によるものだと言われています。子どものピアノの練習音や笑い声など、自分たちでは気にしていない音が隣人にとって騒音となっている場合もあります。リフォームで防音対策をしっかりして、トラブルのない生活を手に入れましょう。